手塚統のはちみつトマト日記

はちみつを使ったトマトの栽培、しいたけの栽培、趣味のMOTOR、など徒然に。

RACERS 其の五

そして89年E・ローソンがヤマハから移籍してくるわけだが、この話をしていると、いつまでたっても終わらないので今回で最後にする。
プロリンクからNNリンクへとか、ストローク位置反応式ダンパーから通常の速度反応式ダンパーへの変更など、書きたいことは沢山あるのだが、でもダンパーについては書いておこう。

当初はストローク位置によって減衰力が変るダンパーが取り付けられていた。ストロークするほどに硬くなる特性で、合理的であるようには聞こえる、しかし、スムーズな路面ならともかく、ギャップ等、速くストロークするシーンではどうなるか?

早くから減衰が立ち上がる速度反応式に比べ、ストローク位置反応式では遅いタイミングから減衰する事になり、やたら強い減衰力設定にしなければならない。
土俵際に追い込まれてから、慌てる力士のようなものである。

八代はスイングアームピボット位置にこだわっていたが、変なリアダンパーの影響のほうが大きかったのではないかと客観的には思う。



我々一般ユーザーがこのエピソードから学ぶことは1G設定の重要さだ。
スイングアームの垂れ角が大きすぎても、小さすぎてもトラクション性能が低下する。
メーカーはそれが最適になるように1G数値を指定しているのだ。
自分のマシンがメーカー指定の設定から、かけ離れている人、適当なイニシャルにしている人は、今一度、指定数値に戻してみるのも一興だ。
あなたのマシンは、もっと前に進むかもしれない。