手塚統のはちみつトマト日記

はちみつを使ったトマトの栽培、しいたけの栽培、趣味のMOTOR、など徒然に。

涙色の花束

宇多田ヒカルが5年半ぶりに新譜を発表しNHKの朝ドラの主題歌になっている。
しかし歌詞の意味が良くわからないとの声が多いようだ。
ドラマで使われている部分の歌詞は以下のとおり。


普段からメイクしない君が薄化粧した朝

始まりと終わりの狭間で

忘れぬ約束した

花束を君に贈ろう

愛おしい人 愛おしい人

どんな言葉並べても

真実にはならないから

今日は贈ろう 涙色の花束を君に



私には母、藤圭子への鎮魂歌に聞こえる。
まずメイクは死に化粧のことだと思う、始まりと終わりの狭間はこの世の終わりであり、あの世の始まりでもある、また宇多田にとっては母のいる人生の終わりであり、いない人生の始まりでもある。

宇多田が子供のときから母は精神を病みどんどん悪化していたと言う、死はそんな苦しみからの解放とも言えるが華やかな花束は似合わないし、贈る側も悲しい気持ちでいっぱいなのだし、そもそも言葉で言い表せるものではないから涙色の花束ということなのではないだろうか。

私の推測が当っているかは知る由もないが、こう書くと味もそっけもないのに、ソフトに芸術的に表現できるのは流石天才といわれる彼女だけのことはある。

私の両親は健在だが最期の日には何を送ろうか?
父にはあれ、母にはあれかなぁ。