元東京地検特捜部、郷原信郎のコメント

郷原信郎氏は、東京地検特捜部検事や次席検事を経て現在法科大学院教授に就任している。

このたびの小沢氏秘書逮捕に関して、数誌で法理論的意見を述べている

氏は政治資金規正法違反事件を多く扱った人だそうで、説得力があると思うが、その骨子は次のとおり。

１　政治資金規正法違反と言えるか。
「寄付をした者」を記載すればよく、寄付の資金を誰が出したかを記載する義務はない。西松建設が出した金と知っていて、政治団体の寄付と記載しても、それだけで直ちに違反とはならない。請求書を送っていたとしても同じ。

　２　選挙が近いこの時期の野党第一党党首の秘書逮捕は、非常に政治的影響力が大きい。その割には１億円の闇献金が発覚した日歯連事件に比較して規模/態様とも軽微。

　３　政治資金規正法はかっては形骸化しており、１９９０年代まではきちんと守っている政治家などほとんどいなかった。そういう中、形式的に法に違反しただけで摘発できるとなると、検察はどの政治家でも恣意的に捜査の網にかけることができてしまう。だから、摘発する事件は他の政治家が一般的に行っているレベルより明らかに悪質性が高い必要があるが、今回の事件はそうは見えない。」

↓郷原氏のインタビュー動画です。

http://www.videonews.com/asx/interviews/090305_gohara_300.asx